非上場株式の評価について ー 相続で知っておきたい基礎知識

そもそも「非上場株式」とは?

株式には2種類あります

上場株式

  • テレビのニュースで「日経平均株価」として報道される、誰でも証券会社を通じて売買できる株式
  • トヨタ、ソニーなど大企業の株
  • 毎日値段(株価)が決まっている

非上場株式

  • 証券市場では売買されていない株式
  • 中小企業や地域の会社、家族経営の会社などの株
  • 市場での値段がない

ご主人やご両親が会社を経営されている場合、その会社の株式は非上場株式である可能性が高いです。

なぜ相続で問題になるのか?

会社経営者が亡くなった場合、その方が持っていた会社の株式も相続財産になります。

相続税を計算するには、その株式の価値(いくらなのか)を知る必要がありますが、上場株式と違って市場での値段がないため、特別な方法で評価する必要があるのです。

どうやって株式の価値を決めるのか?

国税庁が定めた「財産評価基本通達」というルールに従って評価します。評価方法は大きく分けて2つあります。

1. 誰が株式を相続するかで変わる

原則的評価方式(より高い評価額になる傾向)

  • 会社の経営に関わる立場の方(オーナー一族など)が相続する場合
  • 会社全体の価値をしっかり計算する方法

特例的評価方式(より低い評価額になる傾向)

  • 経営には関わらない少数の株主が相続する場合
  • 配当などの収益性を重視した計算方法

例えば、創業者のご主人が亡くなり、奥様やお子様が株式を相続する場合は、原則的評価方式を使うことになります。

2. 会社の状態によっても変わる

一般的な会社

  • 通常の事業活動を行っている会社
  • 会社の規模や業種に応じた標準的な評価方法を使用

特殊な会社(別途定められた評価方法を使用)

  • 土地や建物を多く保有している会社(不動産賃貸業など)
  • 開業して間もない会社
  • 休業中の会社
  • 業績が極端に悪化している会社

これらの会社は、通常とは異なる特別な計算方法を使います。

評価が高くなると、何が問題か?

株式の評価額が高くなると、相続税の負担が重くなります

特に中小企業の場合、

  • 会社自体は順調でも、株式の評価額が数億円になることも
  • 現金や預金が少ないと、相続税を払うのが困難に
  • 最悪の場合、会社の株式や資産を売却しなければならないことも

相続対策として知っておくべきこと

早めの準備が大切

  • 株式の評価額は、会社の業績や資産状況で変わります
  • 事前に評価額を把握しておくことで、対策を立てられます
  • 後継者への株式の引き継ぎ方法も、税金に大きく影響します

専門家への相談を

非上場株式の評価は非常に複雑です。以下の専門家に相談されることをお勧めします:

  • 税理士:相続税の計算や申告、事前の評価
  • 公認会計士:会社の価値評価
  • 弁護士:相続トラブルの予防や解決

特に会社を経営されているご家庭では、相続が発生する前に、専門家と一緒に対策を考えておくことが重要です。

まとめ

非上場株式の相続は、一般的な預金や不動産の相続とは異なる複雑さがあります。

  • 市場価格がないため、特別な方法で評価する
  • 誰が相続するか、会社の状態によって評価方法が変わる
  • 評価額が高いと相続税の負担が重くなる
  • 早めの準備と専門家への相談が大切

ご不明な点があれば、遠慮なく税理士などの専門家にご相談ください。初回相談は無料という事務所も多くあります。